2012年11月15日木曜日

スパコンランキング:去年のトップは3位に、一昨年のトップは8位に

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 怖ろしい社会である。
 昨年トップの「京」は3位に、一昨年トップの中国の「天河」は8位にあっさりと後退。
 年々の競争ではなく、1時間刻みの競争のように思える。
 止まったら取り残される、そんな世界のようである。
 そこで、止まらずにやっていくということがいかに重要なのか、ということになってくるが。


サーチナニュース 2012/11/14(水) 11:57
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1114&f=national_1114_009.shtml

日本スパコン「京」3位後退
…中国では自国機批判「デカイが弱い」

  12日に発表された、最新のスーパーコンピューター(スパコン)の性能ランキング「トップ500(TOP500)」によると、理化学研究所と富士通が開発した「京」は第3位だった。
 中国ではスーパーコンピューターに対する関心が比較的高い。
 米国や日本の水準を紹介すると同時に、これまでに自国のスーパーコンピューターを「デカイが弱い」、「国外の技術を使っているからだ」などと批判する記事も発表された。

  12日発表の「トップ500」で、第1位は米オークリッジ国立研究所の「タイタン」(17.59ペタフロップス)。
 第2位は米IBMの「セコイア」で16.32ペタフロップス。
 日本の「京」(理化学研究所)は10.51ペタフロップスで前回の第2位から第3位に後退した。

  「京」は2011年6月、11月のランキングで世界第1位を獲得したが、12年6月は第2位、今回の発表では第3位に後退した。
 11年6月発表では「京」の10.51ペタフロップスが世界最速だったが、今回の「タイタン」は17.59ペタフロップスだ。

  約1年半で「最速」の数値が70%以上向上した。
 スーパーコンピューターの分野で国際的競争力を維持するならば、常に「先を見越した世界第1位」を念頭に置いていないと、たちまち取り残されてしまうことがよく分かる。

  中国のIT関連情報サイトの中関村在線は、「日本のスーパーコンピューター『京』の速度が第3位に後退」との見出しで、TOP500の発表を紹介した。
 上位に入った米国製スパコンの特徴を紹介すると同時に、500台のうち米国製は251台、欧州は105台、アジアは123台で、うち中国は72台だったなどと紹介した。

  科学技術を紹介するウェブページの新浪科技は、米国の「タイタン」が17.59ペタフロップスを実現したことに注目。
 米国政府の支援を受けており、エネルギー分野、気象変化の予測、高能率エンジン、材料工学の分野で威力を発揮するとの見方を示した。

  「トップ500」の発表に先立つ10月下旬には、中国広播網が中国製スーパーコンピューターの問題点を指摘する記事を発表した。

  中国人専門家の意見として、
 「中国のスーパーコンピューターは中核的部品のほとんどを輸入に頼っている。
 一部ソフトは外国が輸出を制限している」
と指摘。
 結果として「大きいが弱い」という困難な局面におちいっているという。

  中国科学院コンピューター・システム構造国家重点実験室の唐志看研究員も、
 「中国のスーパーコンピューターが持つ『大きな傷』は軽視できない」
と主張。
 ランキングを見ると米国、日本、さらに中国のマシンが目立つが、実際の技術面から見れば、
 「中国は3カ国のうちで、最も劣っている」
と認めた。
 「使用している技術がすべて国外からのもの」
であることが原因という。

  また、米国や日本のスーパーコンピューターは、
 「何のために使うか」という現実的なニーズを元に、開発計画を進める。
 中国でスーパーコンピューターを使用する主な分野は、国防関連程度しか見当たらない。

  スーパーコンピューターの開発にあたっては、たとえば中央演算処理装置(CPU)を1万個使うようなことをする。
 使用個数が10個、1000個で性能を出せるCPUがあれば、スーパーコンピューターの製作コストも大幅に下がるはずで、中国のスーパーコンピューター開発は、ハードの面で大きな壁に直面している。
 問題点は最終的に
 「基礎技術分野のレベルが低い」
ことに帰着する。

  コスト高なので産業界のニーズを掘り起こせず、産業界のニーズが乏しいために、コスト削減も進まないなどの、悪循環が発生しているという。




サーチナニュース 2012/11/14(水) 13:54
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1114&f=national_1114_014.shtml

スパコン世界番付、わが国の「元王者」は最早8位に=中国報道

  中国メディア・鳳凰網は、先日発表された世界のスーパーコンピューター番付で米国の「タイタン」が1位となったことを紹介するとともに、「元王者」である中国産のスーパーコンピューターが8位まで後退したことを伝えた。

  記事は、1位となった米国の「タイタン」の性能や、日本の「京」が3位となったことを紹介したうえで、2010年に1位を獲得した「天河-1A」がすでに8位まで順位を下げたと自国産のスーパーコンピューターについて言及した。

  一方で、「天河-1A」が順位を下げたものの、上位500位のうち中国産が72台入っており、今年6月に発表された前回より4台増えたこと、半数を占める米国についで第2位のランクイン数であることを紹介、中国が「スパコン大国」であることをアピールした。




サーチナニュース 2012/11/14(水) 16:17
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1114&f=national_1114_021.shtml

韓国スパコン世界278位、国産技術で初の500圏内に=韓国

  ソウル大学のイ・ジェジンコンピューター工学科教授研究チームが開発した韓国産スーパーコンピューター「チョンドゥン」が、12日に米国で発表された 2012年度の世界スーパーコンピューターの性能ランキング「トップ500」で278位を記録した。
 複数の韓国メディアが報じた。

  トップ500には、「チョンドゥン」以外にも
 韓国気象庁の「ヘオン」77位、
 「ヘダン」78位、
 韓国科学技術情報研究院の「タキオン2」89位
がランクインしている。
 だが、3つとも国外の技術が使われており、
 純国産のスーパーコンピューターは「チョンドゥン」のみ。

  韓国では、自国の技術で開発したスーパーコンピューターが初めて500圏内に入ったとし、高く評価する声が上がっている。

  「チョンドゥン」の強みは、構築費用の安さだという。
 現在の性能を3倍にすると「ヘオン」などと同等になるが、費用は半分以下で済むという。
 研究チームは、街で簡単に購入できる部品(中央演算処理装置(CPU),GPU,メモリ、マザーボードなど)を使い、独自に設計した冷却システムを設置してチョンドゥンを作った。
 計算速度は106.8テラフロップス(TFLOPS)。

  イ・ジェジン教授は、米国や日本、中国などがスーパーコンピューターの1位をめぐり争っている間、韓国はスーパーコンピューターの研究が非常におくれたと指摘。
 「今回の研究を通じて国内でも費用と性能、電力効率の3つの高い性能を持ったスーパーコンピューターの開発が可能なことが分かった」
と話し、今後の研究に意欲をみせた。







【気なる目次(4)】



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