2012年8月30日木曜日
米の燃費基準、倍に引き上げ 1リットル23キロに
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ウオールストリートジャーナル 2012年 8月 29日 8:41 JST
http://jp.wsj.com/US/Economy/node_502541
米政府、新燃費基準を決定-リットル当たり23キロ
【ワシントン】米オバマ政権は28日、乗用車とトラックの燃料1ガロン当たり平均走行距離を2025年までに54.5マイル(1リットル当たり23.2キロメートル)とすることを義務付ける最終基準を発表した。
共和党全国大会が開かれている時に発表されたこの新基準は、エネルギーをめぐる政治的議論を際立たせるもので、オバマ政権が消費者にガソリン節約を訴える一方で、共和党は基準は厳しすぎると批判している。
大統領は28日の声明で、
「この基準は外国産石油への依存度を減らすためにわれわれが取ってきた措置の中で最も重要なものだ」
と強調し、
「これは米国のエネルギー安全保障を強化し、中間層の世帯にとって良いものであり、持続可能な経済をつくりだす助けになる」
と述べた。
共和党の大統領候補ロムニー氏は、燃費基準そのものに反対してはいないが、オバマ政権が設定した基準には反対を表明している。
ロムニー陣営の広報担当者アンドレア・ソール氏は先週、
「ロムニー氏は大統領が導入した、米国の家庭の選択肢を狭める極端な基準に反対だ」
と述べた。
今回の基準は政府が当初2011年11月に提案したものと同じで、最終基準は同政権が昨年自動車メーカーなどと詳細を詰めたのを受けて予想されていた。
米環境保護局(EPA)によると、11年型の車の平均燃費は1ガロン当たり28.6マイルで、政府は14年の間に基準を倍近くに強化することを目指していることになる。
政府によれば、新基準によって米国の平均的な世帯は現在のガソリン価格に基づくと25年には8000ドル(62万8000円)以上節約できる。
一方で自動車のコストは1800ドル高くなる見込みだという。
ラフード運輸長官は電話記者会見で、燃料節約は
「自動車コストの上昇分を十二分に相殺できる」
と語った。
また、
「われわれはバーを高くして、米国民がガソリン価格の変動に対処できるようにしている。
自動車メーカー対しては燃費のいい車を生産するための法制面での整備を確実に行う」
と強調した。
自動車業界はここ数年、州ごとに異なる規制を回避するため国全体としての基準を設けるよう求めていた。
業界団体である米自動車工業会(AAM)のバーグクイスト副会長は、電気自動車(EV)用充電所や天然ガスといった代替燃料を使った車の燃料補給所など基準達成を支援できるインフラが整備されなければ、達成は困難だとの見解を明らかにした。
同副会長は
「燃費の良い車を作れと命令するだけでは不十分だろう」
とし、
「本当に燃料消費を減らしたいなら、燃料、燃料補給所、技術を同時に開発する必要がある」
と述べた。
ホワイトハウスは、新基準にはEV、ハイブリッド車、天然ガス車、その他の代替燃料車を進化させる
「狙いを定めたインセンティブ」
が含まれていると強調した。
また、EPAと運輸省は基準の効果を見直し、必要なら調整を行うとし、将来の修正の余地があることを明らかにした。
新基準は17~25年度型車を対象としている。
現行の基準は16年までにガロン当たり35.5マイルにすることを目指している。
記者: Ryan Tracy
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朝日新聞デジタル 記事2012年8月30日0時16分
http://www.asahi.com/business/update/0830/TKY201208290750.html
米の燃費基準、倍に引き上げ 1リットル23キロに
米オバマ政権は28日、乗用車と小型トラックの平均走行距離を、2025年までに1ガロン当たり54.5マイル(1リットル当たり約23キロ)に引き上げる新燃費基準を決めた。
現在よりほぼ2倍の厳しい水準となる。
昨年末までの基準は1ガロン当たり平均28.6マイル。
現行基準では16年までに同35.5マイルまで引き上げることを義務づけている。
基準値は業界としての平均値で、販売する車の構成によってメーカーごとに目標値は異なる。
ただ、いずれのメーカーも、達成するには既存車種の燃費の改善に加え、電気自動車やハイブリッド車などの割合を増やす必要に迫られそうだ。
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ブルームバーグ 更新日時: 2012/08/29 10:03 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M9HLIO6JTSE901.html
オバマ米大統領、新燃費規制を手直し-ホンダやテスラに有利
8月28日(ブルームバーグ):
オバマ米大統領は自動車燃費を平均で2倍にすることを25年までに各メーカーに義務付ける規制を見直した。
これにはホンダや米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズに有利となる変更も含まれる。
2011年11月に初めて提案された新燃費規制には、燃費基準の達成に向けて、代替燃料車を販売するメーカーに追加のクレジット(猶予)を付与する内容が含まれている。
28日まとまった新規制最終版では、天然ガス自動車の販売にもEVと同じクレジットを与えることになった。
ホンダは圧縮天然ガスを燃料とする車を米国内で唯一販売している。
テスラなど小規模なメーカーは新規則の適用除外だったが、最終版規則では、同規制を活用できるようになる。
これらメーカーは、燃費基準を超えたことで取得するクレジットを、基準を満たせない大手メーカーに売ることが認められる。
オバマ大統領は28日、政権が最終規則を発表した後に電子メールで配布した声明文で、
「米国では1ガロン当たり55マイル(約88.5キロメートル)近くと、現行のほぼ2倍の燃費効率が実現するだろう」
とし、
「わが国のエネルギー保障を強化するほか、中流家庭にとってもプラスで、経済発展の継続につながる」
と述べた。
ホワイトハウスによると、この企業別平均燃費(CAFE)規則は米石油消費量を120億バレル減らし、25年までに車1台当たり8000ドル(約63万円)余りの燃料費を節減できる見通し。
平均燃費の改善は、石油の輸入と消費を減らすオバマ大統領の政策の一部。
米環境保護局(EPA)のジャクソン長官が同日、記者団との電話会議で語ったところによると、同規則は25年までに自動車の平均コストを1800ドル押し上げるが、それ以上の燃料費節減が期待できる。
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